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業界人が語る賃貸募集の3つのコツ

不動産投資の賃貸経営で最も重要ともいえる稼働率。
いくら想定利回りが良くても、賃貸入居が決まらないことには事業が上手くいきません。
賃貸入居が決まらない場合、基本的には何かが間違っていると思ったほうがいいでしょう。
今回は、賃貸稼働率向上のための賃貸募集のコツをお話します。

※重要な判断に関与する記事です。判断をされる際には、必ずご自身で専門家等に事実確認をお願いいたします。

賃貸募集のための3つの条件

 

賃貸募集の基本

賃貸募集には下記の3つの条件が非常に重要になります。

1、適切な内装状況
2、適切な情報周知
3、適切な賃料設定

賃貸入居促進のための賃貸募集のコツは、細かいところで色々とありますが、大枠ではこの3つの条件が合致すれば、早期に入居が決まります。

ですから賃貸募集は、基本的に、この3条件を揃える作業だと考えてください。長い間賃貸入居が決まらない場合は、この3条件のどれかが間違っているという事です。この3条件を知り、この条件について適切な対応を取ることで、賃貸経営の稼働率は向上します。

 

1、適切な内装状況

賃貸物件を探す人は、立地や建物の構造、周辺環境など様々な条件で物件を探しますが、その条件の中でも、賃貸オーナーの努力で改善できる条件が、この内装の状況です。

自分が賃貸物件に入居しようと思っている場合、どういった内装の状況の物件を選ぶでしょうか?まず、そもそも汚い。モノが散乱している。ような物件に良いイメージは持たないでしょう。

空室期間が伸びれば伸びるほど、室内には汚れやほこりが溜まっていきます。においも籠ります。こういった汚れやにおいは、賃貸物件自体のイメージを低下させるだけでなく、長い間、色々な人に見向きもされていない印象も与えてしまいます。

物件の換気や掃除を、小まめに行い、清潔感を絶えずキープすることで、入居申込みの確率は一気に上がります。

また、設備を一新することは予算上難しかったとしても、内装を一工夫するだけで、入居希望者に与えるイメージは全然違います。

照明を設置して、内見時にも明るい状態で見てもらう。暗い物件なら明るいアクセントクロスを貼るとか、古い物件であれば敢えて、今風のレトロを活かすようなCFやクロスを貼ってみたり。という工夫です。家具を設置するようなホームステージングも、新生活のイメージを提供できますので効果的です。

借りる人の顔を想像して、気持ちを込めた一工夫は、間違いなく入居希望者にも伝わります。

 

2、適切な情報周知

室内を工夫して、清潔に保つ努力をしたところで、第一段階はクリアです。それがクリアできていても、入居が決まらない場合は、情報周知がされていないという事になります。

フルリフォームをして、周辺物件のどんな物件にも負けないような内装に仕上げたとしても、賃貸物件を探している人に届かなければ何の意味もありません。

今は、ネット集客の広告媒体が沢山ありますので、多数の広告媒体で、自分の物件の情報が常に検索できる状況に整える必要があります。

特にSUUMOアットホームなどは、閲覧数もかなり多い広告媒体となりますので、ここには掲載したいところです。こういった媒体には不動産業者が広告を載せるので、依頼している不動産業者に広告掲示の依頼をしましょう。

ただし、広告費も無料ではありませんので、不動産業者は掲載する物件を抜粋します。不動産業者は、入居が決まりやすい物件を優先的に掲載しますので、掲載してもらう為には、1と3の条件が適切であることが必須です。

不動産業者さんが率先して広告に掲載したくなるような物件を目指しましょう。

 

3、適切な賃料設定

さて、1や2の条件を満たしていたとしても決まらない場合は、賃料設定の問題です。とても良い内装で、良く目につく物件であっても、周辺相場と比べて高い場合は、見向きもされません。

適切な賃料を知るためには、まず周辺の物件を分析することから始まります。今募集されている周辺の競合物件の条件と比べて、自分の物件がその物件と比べて高くても決まるのか、そうではないのか。そういった個別の分析をして、賃料を設定する必要があります。

もう一つは、反響が薄かったら、まめに賃料の改定をするという事もポイントとして挙げられます。結局は市場が答えですので、条件の1と2を満たしているのにも関わらず、何か月も入居が決まらない場合は、賃料が適正でないと言えますので、賃料の値下げを図ります。

家賃5万で2か月入居が決まらない場合は、10万円の逸失利益が発生しますが、3千円値下げした場合は、年間で3万6千円、2年で7万2千円の逸失利益です。どちらが自分にとって都合が良いのか判断の上、早期入居の優先順位が上回った場合は、早め早めの賃料値下げの決断をした方がいいでしょう。

 

筆者も賃貸経営として、多数の物件を取り扱ってきましたが、何もせず放置しているような物件は、まず入居が決まりません。
逆に、物件に思い入れを持ちすぎて、賃料設定を粘ってしまう物件も同様です。
機械的に1~3の条件を揃える作業を繰り返す。と割り切ってしまうと、効率よく入居が取れるようになります。
もちろん、過疎地や山奥などではそもそもの平均成約期間が伸びますので、条件がそろっても決まらないことはありますが…