不動産売却の依頼をする前に必要な準備

不動産屋に依頼して後はお任せ、は間違い

不動産を売却しようと思ったら、とりあえず不動産屋に行って売却依頼をすれば、適切な値段ですぐに売ってくれる。

こういう考え方をしている方は結構多いです。こういう頼み方をしているのに、頼んだ不動産屋の担当が、思い描いていたパターンと違う販売計画を提示してきて、困ってしまったり、後で不満が出てきて文句を言う、違う不動産屋に切り替えてみる。

こういう状態に陥っている方をよく見かけます。

こういう方は、大抵、その不動産をいつまでに、いくら以上で売却したいという軸を持たずに、何も考えず依頼しているのです。

そもそもの売却に対する軸が無いので、何に対しても不満が生じてしまうのです。

不動産売却を依頼する前に考えるべきこと

不動産屋に売却を依頼する前に、自分に問いかけてみてください。

この不動産をいくら以上で、いつまでに売りたいのか？

この売却の目的がはっきりしていない状態で、不動産屋に査定依頼をしても、不動産屋は一般的な価格を提示するか、媒介依頼を取るために無理やり高めの価格を提示するだけしかできません。

相場の確認

ですから、売却しようと思った際にまずやるべきことは、相場の確認です。

ざっくりとした相場はインターネットサイトを見ればある程度はわかると思います。この相場を元に、このくらいの価格で売りたいという大枠のレンジを定めましょう。

もちろん、不動産は個別要因が大きく影響しますので、例えば内装状況だったり、立地や住戸位置、そういう細かい要因での増減は不動産屋でないとわかりません。

そういう増減は不動産屋に任せるしかないのですが、大体の相場と売りたいレンジが頭の中にあれば、不動産屋と打ち合わせする際に、アドバイスがしっくり頭の中に入ってくるでしょう。

いつまでに売りたいのか

不動産は売りだしたらすぐ売れる商品ではありません。たとえ適切な金額だったとしても売却までは少なくとも３か月は必要とされると思ったほうが良いでしょう。

早急に売りたいのであれば、相場より価格を２～３割は価格を下げないといけないですし、相場より高く売りたいのであれば、半年以上の販売期間は覚悟が必要です。

販売期間が長引けば長引くほど、保有コストも必要とされます。時間をかけられない理由があるなら、安値の売却をあらかじめ覚悟しておく必要があります。

いつまでに売りたいのか、という情報は不動産屋の価格査定にとってもとても重要な情報です。その情報がない状態で価格査定をしても、適切な価格は出せません。

適切な不動産屋を選定しやすくなる

上記２点の軸を持って不動産屋と打ち合わせをすれば、適切な営業担当を見つけやすくなります。もちろん、軸が間違っている場合もありますから、定めた軸に固執しすぎるのも良くありません。そのうえで会話が成立するのかしないのか、苦言やアドバイスをしてくれるのか。

そういう打ち合わせの中で、真摯に話をしてくれる担当を見つけると、満足のいく売却活動ができるようになります。

室内の状態が悪いなら、高値売却は諦める

室内の状態の確認も必要です。たとえ同じマンションの成約事例を参考にしていたとしても、室内の状態が良かったのかもしれません。

室内の状態が悪い場合、高値で売却するのは困難です。そもそも一般の人が購入を避けることになりますので、販売活動をしていても、ただ時間が浪費するだけの場合もあります。

その場合は、割り切って不動産買取業者に買ってもらうのも一つの選択肢です。　

不動産屋さんも室内の状態が悪いです。となかなか面と向かって言えませんので、自分で把握しておくのが大事です。